借金があっても住宅ローンは組める?いくらまで借りられるか・審査基準・申込前の対策【2026年版】
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借金があっても住宅ローンは組める?いくらまで借りられるか・審査基準・申込前の対策【2026年版】

借金あり住宅ローンのアイキャッチ

更新日:2026.09.25

「借金があると住宅ローンは通らない」と思っていませんか?

結論からいうと、借金があっても住宅ローンを組める可能性はあります。

ただし、審査結果は「借金があるか」「残高が100万円以下か」といった一つの条件だけでは決まりません。金融機関は、現在の年間返済額、年収に対する返済負担率、返済履歴、信用情報、収入の安定性、購入物件の担保評価などを総合的に確認します。

この記事では、借金が住宅ローン審査へ与える影響、借金があるといくらまで借りられるのか、借金の種類ごとの確認点、申し込む前にできる対策をまとめて解説します。

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この記事は、年間相談実績700件以上の「住宅ローンの相談室 編集部」が執筆をしております。掲載している情報は、国土交通省・住宅金融支援機構などの公開情報をもとに、適切な編集を行っております。

結論|借金があっても住宅ローンを組める可能性はある

借金が住宅ローン審査に与える影響は、借入の状況によって大きく変わります。まずは、自分が次のどれに当てはまるかを確認しましょう。

借金の状況審査への一般的な影響まずやること
自動車ローンや奨学金を延滞なく返済中審査の対象になるが、借入可能額は下がる毎月の返済額を確認する
カードローンやリボ払いを利用中借入可能額が下がり、慎重に見られることもある残高と毎月の返済額を整理する
複数の会社から借りている返済管理を慎重に確認される借入先ごとに一覧にする
過去に返済が遅れたことがある内容によっては審査が厳しくなる信用情報を確認する
借入を申告せずに申し込もうとしている信用情報で判明し、審査に影響するすべての借入を正確に申告する

住宅ローンを組めるかどうかは、借金の残高だけでは判断できません。「毎月いくら返しているか」「延滞なく返しているか」「住宅ローンを加えても返済を続けられるか」を整理する必要があります。

なお、借金があると住宅ローンの借入可能額は下がり、目安としてほかの借入の返済が毎月1万円あるごとに約260万円少なくなります。詳しくは「借金があると住宅ローンの借入可能額はどう変わる?」で解説しています。

住宅ローン審査で確認される借金の種類

住宅ローン審査では、消費者金融の借入だけでなく、さまざまな返済が確認対象になります。

借入・支払いの例主な確認点
自動車ローン毎月返済額、残存期間、完済予定
教育ローン・奨学金毎月返済額、延滞の有無
カードローン残高、毎月返済額、利用状況
キャッシング残高、返済履歴、利用頻度
リボ払い残高、毎月返済額、返済期間
クレジットカードの分割払い残高、毎月返済額
スマートフォン端末の分割払い支払状況、延滞の有無
フリーローン資金使途、残高、毎月返済額
事業性ローン事業と個人の収支、返済状況
他の住宅ローン売却予定、完済条件、二重返済期間

借金の種類によって金融機関の確認方法は異なりますが、「教育目的だから影響しない」「少額だから申告しなくてよい」とは限りません。申込書で申告を求められた借入は、残高や返済額を正確に記載してください。

借金の種類ごとの詳しい影響は、以下の記事で解説しています。

▶ 住宅ローン審査に影響する借金の種類一覧

車ローンがある場合

車ローンが残っていても、住宅ローンを組める可能性はあります。ただし、車ローンの年間返済額も返済負担率に含まれるため、住宅ローンの借入可能額が下がることがあります。

▶ 車ローンがあっても住宅ローンは組める?

奨学金を返済している場合

奨学金を返済中でも、住宅ローンを組める可能性はあります。ただし、毎月の返済額や延滞履歴によっては、審査や借入可能額に影響する場合があります。

▶ 住宅ローンに奨学金は影響する?

カードローン・キャッシング・リボ払いがある場合

カードローンやリボ払いがある場合は、残高だけでなく、毎月の返済額や利用状況も確認されます。少額でも申告を求められた借入は、正確に記載しましょう。

▶ 消費者金融の利用は住宅ローン審査に影響する?

複数の借入がある場合

借入先が複数ある場合は、それぞれの年間返済額を合算して審査されます。まずは借入先、残高、毎月返済額、完済予定日を一覧にしておきましょう。

▶ 多重債務でも住宅ローンは組める?

家族や配偶者に借金がある場合

本人が単独で申し込む場合と、収入合算やペアローンを利用する場合では、家族の借金による影響が異なります。特に配偶者も審査対象になる場合は、配偶者の借入状況も確認が必要です。

▶ 住宅ローン審査で家族の借金は影響する?

信用情報の登録内容が住宅ローン審査へ影響することがある

住宅ローン審査では、現在の借入残高だけでなく、ローンやクレジットの返済状況も確認されます。長期延滞や代位弁済などの情報が信用情報に登録されている場合は、審査へ影響する可能性があります。

「個人信用情報」とは、借金をする際に自動で登録される個人情報のことです。主に下表の専門機関に情報が登録されています。

信用情報機関正式名称主に扱う情報
CIC株式会社シー・アイ・シークレジット会社などとの契約・支払情報
JICC株式会社日本信用情報機構消費者金融会社などとの契約・返済情報
全国銀行個人信用情報センター(KSC)全国銀行個人信用情報センター銀行などとのローン契約・返済情報

信用情報には、契約内容、借入残高、返済状況、申込情報などが登録されています。ただし、登録される情報や保有期間は、情報の種類や契約内容によって異なります。

自分の信用情報が気になる場合は、各信用情報機関へ本人開示を申し込むことができます。開示方法や手数料は変更される場合があるため、必ず各機関の公式サイトで最新情報を確認してください。

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【住宅ローンの相談室|担当者コメント】
なお、まれに「名義貸し」や「古い契約が残っている」ケースもあります。自分では解約したつもりでも、携帯端末の分割払いや昔のショッピングローンが残っている場合もあるため、借入先や残高を正確に把握できていない場合や、過去の返済状況に不安がある場合は、信用情報の本人開示を検討しましょう。

借金が金融機関にわかる理由

住宅ローン審査では、金融機関が申込者の信用情報を確認するため、申告していない借入も判明する可能性があります。信用情報から確認できる主な内容は、次のとおりです。

  • ローンやクレジットの契約内容
  • 現在の借入残高
  • 毎月の返済状況
  • 延滞や支払い遅れの履歴
  • 他のローンへの申込履歴

そのため、車ローンやカードローン、リボ払いなどの申告を求められた場合は、少額でも正確に記載しましょう。

申告した内容と信用情報が異なると、追加書類の提出を求められたり、審査へ影響したりする可能性があります。借入先や残高がわからない場合は、申込前に利用明細や信用情報を確認しておくと安心です。

借金が住宅ローン審査へ影響する5つのポイント

借金があるという理由だけで、住宅ローンを組めないとは限りません。審査では、借金の残高だけでなく、毎月の返済額や返済履歴、収入などを含めて総合的に判断されます。

ここでは、借金がある人の住宅ローン審査で確認される主なポイントを解説します。

住宅ローンを含めた返済負担率

借金が住宅ローンの借入可能額へ影響する主な理由は、住宅ローン以外の返済も「返済負担率」に含まれるためです。

返済負担率とは、年収に占める年間返済額の割合です。次の計算式で求められます。

返済負担率(%)=年間返済額÷年収×100

年間返済額には、これから組む住宅ローンだけでなく、前述の表にある借金の返済もすべて含まれます。

たとえば、年収500万円の人が、次の返済を予定しているとします。

  • 住宅ローン:毎月10万円
  • 車ローン:毎月3万円
  • リボ払い:毎月1万円

この場合、すべてのローンを合算した年間返済額は168万円です。

(10万円+3万円+1万円)×12か月=168万円

年収500万円に対する返済負担率は、次のように計算できます。

168万円÷500万円×100=33.6%

返済内容毎月返済額年間返済額
住宅ローン10万円120万円
車ローン3万円36万円
リボ払い1万円12万円
合計14万円168万円

この例では、住宅ローンだけの返済負担率は24%ですが、車ローンとリボ払いを加えると33.6%になります。

そのため、住宅ローンだけを見れば希望額を借りられる場合でも、ほかの借入を合算すると借入可能額が下がったり、希望額に届かなかったりすることがあります。

なお、金融機関によって返済負担率の基準や計算方法は異なります。実際の審査では、申込時の適用金利ではなく、金融機関が定める審査用の金利で返済額を計算する場合もあります。

上記の計算はあくまで目安であり、返済負担率が一定の割合以内なら必ず審査に通るというものではありません。

返済や支払いの履歴

住宅ローン審査では、現在の借入残高だけでなく、これまでの返済状況も確認されます。

特に審査へ影響する可能性があるのは、次のような情報です。

  • ローンやクレジットカードの長期延滞
  • 保証会社による代位弁済
  • クレジットカードやローンの強制解約
  • 債務整理
  • 自己破産

これらの情報が信用情報に登録されている場合は、住宅ローン審査が慎重に行われる可能性があります。

一方で、「過去に一度支払いが遅れたら必ず審査に落ちる」とは限りません。遅れた期間や回数、登録されている情報、現在の返済状況などによって判断が異なります。

過去の返済状況に不安がある場合は、住宅ローンへ申し込む前に信用情報を確認しておきましょう。

借入件数と利用状況

住宅ローン審査では、借金の合計額だけでなく、借入先の数や利用状況も確認されることがあります。

たとえば、合計残高が同じ100万円でも、1社から借りている場合と、複数社のカードローンやキャッシングを利用している場合では、金融機関の判断が異なる可能性があります。

特に注意したいのは、次のようなケースです。

  • 複数のカードローンを利用している
  • 借入と返済を繰り返している
  • リボ払いの残高が継続的に増えている
  • 毎月の返済額に対して残高が減っていない
  • 自分でも借入総額を把握できていない

「借入が何件以上なら審査に落ちる」という共通の基準はありません。ただし、借入先が複数ある場合は、住宅ローンへ申し込む前に残高や毎月返済額を整理しておくことが大切です。

申告内容と信用情報が一致しているか

住宅ローンの申込書では、現在利用しているローンやクレジットの残高、毎月返済額などの申告を求められます。

金融機関は申込者の同意を得たうえで信用情報を確認するため、申告していない借入が判明する可能性があります。なお、借金の種類の表にある借入は、少額でも申告が必要です。

「少額だから書かなくてもよい」「申告しなければわからない」と自己判断することは避けましょう。

申告内容と信用情報が一致しない場合は、追加書類の提出を求められたり、審査へ影響したりする可能性があります。借入残高がわからない場合は、利用明細や残高証明書などを確認してから記載してください。

収入・勤続状況・購入物件

住宅ローン審査では、借金や信用情報だけでなく、収入や勤務状況、購入する物件なども確認されます。

主な確認項目は次のとおりです。

  • 年収と収入の安定性
  • 勤続年数
  • 雇用形態
  • 年齢と完済予定年齢
  • 健康状態と団信への加入可否
  • 頭金などの自己資金
  • 購入物件の担保評価

たとえば、借金がなくても、希望する借入額が年収に対して大きい場合や、購入物件の担保評価が低い場合は、希望額を借りられないことがあります。

反対に、借金が残っていても、返済負担率が金融機関の基準内に収まり、収入や返済状況が安定していれば審査対象になります。

住宅ローンの審査結果は、借金だけで決まるものではありません。現在の借入状況に加えて、収入や勤務状況、購入物件を含めて判断することが大切です。

住宅ローンが通っても安心できない?「減額承認」とは

住宅ローン審査では、希望額の全額ではなく、金額を減らした条件で承認されることがあります。これを一般に「減額承認」と呼びます。

減額承認になった場合は、自己資金を増やす、物件価格を見直す、他の借入を整理するなどの対応が必要です。

ただし、自己資金を使い切って購入すると、引越し後の生活費や修繕費が不足するおそれがあります。承認された金額だけでなく、購入後も無理なく返済できるかを確認してください。

借金があると住宅ローンの借入可能額はどう変わる?

借金があると、その返済額に応じて住宅ローンの借入可能額が下がります。目安として、ほかの借入の返済が毎月1万円増えるごとに、住宅ローンの借入可能額は約260万円下がります。

年収500万円の人を例に、ほかの借入の毎月返済額によって借入可能額がどう変わるかを試算すると、次のとおりです。

ほかの借入の毎月返済額住宅ローンの借入可能額の目安借入がない場合との差
なし約3,790万円―
1万円約3,530万円約260万円減
2万円約3,270万円約520万円減
3万円約3,010万円約780万円減
5万円約2,490万円約1,300万円減

※年収500万円、返済負担率35%、審査金利3.0%、返済期間35年、元利均等返済で試算。実際の借入可能額は金融機関の基準によって異なります。

たとえば、毎月3万円の自動車ローンを返済している場合、借入がない人より約780万円も借りられる金額が少なくなる計算です。

ここで大切なのは、借入可能額を左右するのは借金の残高ではなく、毎月の返済額だという点です。同じ100万円の借金でも、毎月の返済額によって影響は変わります。

項目AさんBさん
借金残高100万円100万円
毎月返済額2万円5万円
年間返済額24万円60万円

BさんはAさんより毎月の返済額が3万円多いため、上の表にあてはめると、住宅ローンの借入可能額は約780万円少なくなります。

借金がある人が住宅ローン申込前に行う対策

借金が残っている状態で住宅ローンを申し込む場合は、まず現在の借入状況を正確に把握することが大切です。

慌てて借金を完済したり、複数の金融機関へ申し込んだりする前に、次の準備を進めましょう。

借入をすべて一覧にする

現在利用している借入について、次の情報を一覧にします。

  • 借入先
  • 借金の種類
  • 現在の残高
  • 毎月の返済額
  • 金利
  • 完済予定日

車ローンやカードローンだけでなく、奨学金、リボ払い、クレジットカードの分割払いなども確認してください。

借金の残高が少なくても、毎月の返済額が大きければ住宅ローンの借入可能額に影響することがあります。まずは「いくら借りているか」だけでなく、「毎月いくら返しているか」を把握しましょう。

信用情報を確認する

過去の返済状況に不安がある場合や、自分の借入状況を正確に把握できていない場合は、信用情報の本人開示を検討しましょう。

信用情報は、次の信用情報機関で確認できます。

  • CIC
  • JICC
  • 全国銀行個人信用情報センター(KSC)

信用情報には、ローンやクレジットの契約内容、借入残高、返済状況、申込情報などが登録されています。

開示方法や手数料は変更されることがあるため、各信用情報機関の公式サイトで最新情報を確認してください。

なお、登録されている情報は本人の希望だけで削除できるものではありません。事実と異なる情報があった場合は、登録元の会社や信用情報機関へ確認する必要があります。

返済負担率を試算する

現在の借金と、これから組む住宅ローンを合算した返済負担率を試算します。

借入ごとの毎月返済額を合計し、12か月分に換算して年収で割ると、現在の返済負担を確認できます。計算方法は前述の「住宅ローンを含めた返済負担率」を参考にしてください。

ただし、金融機関によって返済負担率の基準や計算方法は異なります。自分で行う計算は目安として利用しましょう。

完済・一部返済の効果を比較する

借金を完済または一部返済すると、毎月の返済額が減り、住宅ローンの借入可能額が増える場合があります。

ただし、手元資金をすべて返済に使うことが、必ずしも最適とは限りません。

完済や一部返済を行う前に、次の点を確認しましょう。

  • 返済後に毎月返済額がいくら減るか
  • 住宅ローンの借入可能額がどの程度変わるか
  • 住宅購入の諸費用を残せるか
  • 引越し後の生活予備費を確保できるか
  • 金融機関から完済条件を提示されているか

借金を完済しても、諸費用や生活予備費が不足すると、住宅購入後の家計が不安定になるおそれがあります。

「完済する場合」と「返済を続ける場合」の両方で住宅ローンの返済計画を比較してから判断しましょう。

借入内容を正確に申告する

住宅ローンの申込書では、現在利用している借入の残高や毎月返済額などの申告を求められます。

「少額だから書かなくてもよい」「完済する予定だから記載しなくてよい」と自己判断せず、金融機関から申告を求められた借入は正確に記載しましょう。

申告内容と信用情報が一致しない場合は、追加書類の提出を求められたり、審査へ影響したりする可能性があります。

残高や毎月返済額がわからない場合は、利用明細、返済予定表、残高証明書などを確認してから申し込んでください。

借金があっても住宅ローンを組める可能性がある人の特徴

借金が残っていても、返済状況や収入などによっては住宅ローンを組める可能性があります。

ここでは、借金がある人のうち、住宅ローンの審査対象になり得る人の主な特徴を紹介します。

ただし、以下の特徴に当てはまっても、審査通過を保証するものではありません。実際の審査結果は、金融機関や住宅ローン商品、申込者の状況、購入物件などによって異なります。

返済の遅れや延滞がない

現在の借金を期日どおりに返済していることは、住宅ローン審査で確認される重要なポイントです。

借金が残っていても、返済の遅れがなく、住宅ローンを加えた後も返済を続けられると判断されれば、審査対象になります。

一方、長期延滞や代位弁済などの情報が信用情報に登録されている場合は、住宅ローン審査へ影響する可能性があります。

住宅ローンを含めた返済負担率が過大ではない

住宅ローン審査では、現在の借金と住宅ローンを合算した返済負担率が確認されます。

車ローンや奨学金、カードローンなどが残っていても、住宅ローンを含めた年間返済額が年収に対して過大でなければ、審査対象になる可能性があります。

返済負担率の基準や計算方法は金融機関によって異なるため、現在の毎月返済額を整理したうえで試算することが大切です。

借入状況を正確に把握している

現在の借入先、残高、毎月返済額、完済予定日を正確に把握していることも重要です。

借入状況が整理されていれば、申込書へ正確に記載できるほか、完済や一部返済によって返済負担がどの程度変わるかを比較できます。

反対に、自分でも借入総額を把握できていない場合は、申込内容と信用情報が一致しない可能性があります。住宅ローンへ申し込む前に、利用明細や返済予定表などを確認しておきましょう。

収入と返済のバランスが取れている

借金があっても、安定した収入があり、住宅ローンを含む返済を継続できると判断されれば、住宅ローンを組める可能性があります。

審査では年収だけでなく、勤続年数、雇用形態、収入の継続性、自己資金、購入物件なども確認されます。

年収が高ければ必ず通るわけではなく、収入に対して借入希望額や毎月返済額が適正かどうかが重要です。

完済や借入額の見直しに対応できる

審査の過程で、現在の借金の完済や、住宅ローン希望額の減額を条件として提示される場合があります。

そのような場合に、手元資金や購入物件の価格を見直せる人は、資金計画を調整できる可能性があります。

ただし、借金の完済に自己資金を使い切ると、住宅購入の諸費用や生活予備費が不足するおそれがあります。完済する場合と返済を続ける場合を比較し、住宅購入後も無理のない資金計画を立てましょう。

借金があっても住宅ローン審査で承認された事例

ここでは、「住宅ローンの相談室」へご相談いただいたお客様のうち、他の借入がある状態で住宅ローン審査の承認を得られた事例を紹介します。

住宅ローンの審査結果は、年収や勤務状況、借入内容、信用情報、購入物件、利用する金融機関などによって異なります。以下は個別の事例であり、同じ条件での審査承認を保証するものではありません。

事例1|車ローン・カードローン合計400万円があった単身女性

マンションの購入を希望していた、29歳の単身女性からご相談いただいた事例です。

単身者によるマンション購入であることに加え、車ローンやカードローンが残っていたため、他社での住宅ローン審査が難航していました。

お申し込み時の状況は次のとおりです。

項目内容
年齢29歳
雇用形態正社員
勤続年数1年2か月
年収492万円
現在の家賃月額7万3,000円
車ローン280万円
カードローン等120万円
借入総額400万円
他の借入の毎月返済額8万8,400円

現在の借入状況と購入希望物件を整理したうえで住宅ローンを申し込み、3,550万円の承認を得ることができました。

住宅ローンと他の借入を含めた毎月返済額は11万8,060円となり、購入を希望していた駅近マンションの契約へ進まれました。

この事例のように、車ローンやカードローンが残っていても、借入状況や収入、購入物件などを整理することで、住宅ローンの審査対象になる場合があります。

事例2|5社から合計410万円の借入があったご夫婦

ご家族との二世帯住宅を希望していた、33歳のご主人からご相談いただいた事例です。

ご主人には消費者金融や銀行カードローンなど、5社から合計410万円の借入がありました。ご家族に借入を話していなかったこともあり、住宅ローンの利用は難しいのではないかと悩まれていました。

ご相談時の状況は次のとおりです。

ご主人

項目内容
年齢33歳
雇用形態正社員
勤続年数6年1か月
年収571万円
家族構成ご本人・妻・子ども2人
現在の家賃月額7万6,000円
借入件数5社
借入総額410万円
他の借入の毎月返済額11万7,800円

奥様

項目内容
年齢32歳
雇用形態正社員
勤続年数1年2か月
年収320万円
借入なし

ご夫婦の収入や借入状況、二世帯住宅の計画を整理したうえで住宅ローンを申し込み、5,580万円の承認を得ることができました。

住宅ローンと他の借入を含めた毎月返済額は14万937円となり、土地の購入と二世帯住宅の建築へ進まれました。

複数の借入がある場合は、借入件数だけで判断するのではなく、それぞれの残高や毎月返済額、世帯収入、購入計画を整理することが重要です。

事例3|夫に信用情報上の懸念があり、妻と母の親子ローンを利用

ご主人名義で複数の金融機関へ申し込んだものの、すべて否決となっていたご夫婦からご相談いただいた事例です。

状況を確認したところ、ご主人は約4年半前に債務整理をしており、すでに完済していたものの、信用情報が住宅ローン審査へ影響している可能性がありました。

そこで、ご主人名義で申し込みを続けるのではなく、奥様と奥様のお母様による親子ローンを検討しました。

お申し込み時の主な状況は次のとおりです。

奥様

項目内容
年齢27歳
雇用形態正社員
勤続年数3年10か月
年収320万円
現在の家賃月額8万8,000円
車ローン193万円
ブライダルローン301万円
借入総額494万円
他の借入の毎月返済額6万8,207円

お母様

項目内容
年齢53歳
雇用形態正社員
勤続年数6か月
見込年収266万円

奥様とお母様による親子ローンを申し込み、4,035万円の承認を得ることができました。

この事例では、信用情報上の懸念があったご主人が住宅ローンの承認を得たわけではありません。申込者を奥様とお母様に変更し、親子ローンを利用した事例です。

住宅ローン審査へ落ちた場合は、同じ名義で金融機関への申し込みを繰り返すだけでなく、審査へ影響している原因を確認し、収入合算や親子ローンなどを含めて申込方法を見直すことで、選択肢が見つかる場合があります。

事例を見るときの注意点

今回紹介した事例は、いずれも個別の条件に基づく審査結果です。

借入金額や年収が同程度でも、次の条件が異なれば審査結果は変わります。

  • 借入の種類と毎月返済額
  • 返済や延滞の履歴
  • 信用情報の登録内容
  • 年齢や勤続年数
  • 世帯収入
  • 購入物件の担保評価
  • 利用する住宅ローン商品
  • 金利や返済期間
  • 収入合算者や連帯債務者の条件

また、毎月返済額が以前より下がった場合でも、返済期間や金利によって総返済額が増える可能性があります。毎月の支払額だけでなく、返済期間、金利、諸費用、総返済額を含めて判断することが大切です。

借金と住宅ローンについてよくある質問

借金があり、かつ住宅ローンの借り入れをしたい人向けに、よくある質問をまとめました。

借金があると住宅ローンは組めないって本当?

住宅ローンは、ほかに借金があっても借入が可能です。ただし、使途不明のキャッシングを利用している人や、借金について滞納歴がある人、信用情報に傷がある人などは、住宅ローンを組めない場合もあります。

借金はいくらまでなら住宅ローンを組めますか?

「借金が〇万円以下なら住宅ローンを組める」という共通の基準はありません。審査で重視されるのは借金の残高ではなく、住宅ローンを含めた毎月の返済額が年収に対して過大でないかです。

目安として、ほかの借入の返済が毎月1万円あると、住宅ローンの借入可能額は約260万円下がります(年収500万円・返済負担率35%・審査金利3.0%・35年返済の場合)。自分の場合にいくら借りられるかは、借入ごとの毎月返済額を整理したうえで試算しましょう。

住宅ローンに今ある借金を上乗せできる?

一般的な住宅ローンは使いみちが住宅の購入や建築に限られているため、今ある借金を上乗せすることは原則としてできません。

ただし、労働金庫(ろうきん)などの一部の金融機関には、住宅ローンに自動車ローンやカードローンなどの借換え資金を、最高500万円程度まで上乗せできる商品があります。商品名や条件は、地域の労働金庫ごとに異なります。

一方で、上乗せした部分は金利が高めになる傾向があり、住宅ローン控除の対象外になる可能性もあります。利用を検討する場合は、メリットとデメリットを比較したうえで判断しましょう。

借金があっても住宅ローンに通る人ってどんな人ですか?

計画的に返済をしており、信用情報に延滞や事故情報がない人は通過しやすいです。年収に対して返済負担率が低く、勤続年数や収入が安定していることも評価されます。

消費者金融から借金があると住宅ローンは難しいですか?

消費者金融からの借入があるという理由だけで、審査結果が決まるわけではありません。現在の残高、毎月返済額、利用状況、延滞の有無などを含めて判断されます。まずは借入状況を整理し、住宅ローンと合算した返済負担率を確認しましょう。

借金を隠して申し込んだら審査にバレますか?

住宅ローン審査では信用情報が確認されるため、申告していない借入も判明する可能性があります。申告を求められた借入は正確に記載しましょう。

借金を完済すればすぐ住宅ローンに通る?

完済しても、住宅ローンの審査通過が保証されるわけではありません。また、完済情報が信用情報へ反映される時期は、登録元の会社や信用情報機関によって異なります。申込先から求められた場合に備えて、完済証明書などを保管しておきましょう。

まとめ|借金の有無だけで住宅ローンを諦める必要はない

借金が残っていても、住宅ローンを組める可能性はあります。

住宅ローン審査では、借金の有無や残高だけでなく、毎月の返済額、返済負担率、返済履歴、収入の安定性などが総合的に確認されます。

住宅ローンを申し込む前に、次の項目を整理しておきましょう。

  • 現在の借入先と借入残高
  • 借入ごとの毎月返済額
  • 完済予定日
  • 過去の延滞や支払い遅れの有無
  • 住宅ローンを含めた返済負担率
  • 完済後に残る自己資金

借金を完済すると、毎月の返済負担が減り、住宅ローンの借入可能額が増える場合があります。

ただし、完済に自己資金を使い切ると、住宅購入時の諸費用や引越し後の生活費が不足するおそれがあります。完済する場合と返済を続ける場合の両方を比較し、住宅購入後も無理なく返済できる計画を立てることが大切です。

借金があるという理由だけで住宅購入を諦めず、まずは現在の借入状況と返済可能額を確認しましょう。

借金がある状態で住宅ローンを検討している方へ

借金がある場合、住宅ローンをいくら借りられるか、先に借金を完済すべきかは、年収や毎月返済額、自己資金などによって異なります。

特に次のような方は、住宅ローンへ申し込む前に相談することをおすすめします。

  • 車ローンやカードローンなどを返済している
  • 複数の借入がある
  • 過去に返済が遅れたことがある
  • 借入残高や毎月返済額を正確に把握できていない
  • 借金を完済してから申し込むべきか迷っている
  • 希望する金額を借りられるか知りたい
  • すでに住宅ローン審査へ落ちたことがある
  • 自営業や転職直後など、収入面に不安がある

「住宅ローンの相談室」では、現在の年収、借入残高、毎月返済額などを整理したうえで、借入可能額の目安や、住宅ローンを申し込む前に確認すべきポイントをご案内しています。

ご相談いただいたからといって、必ず住宅ローンへ申し込む必要はありません。まずは現在の状況を整理し、どのような選択肢があるかを確認できます。

「借金があっても住宅ローンを組めるのか知りたい」「完済と住宅購入のどちらを優先すべきかわからない」という方は、お気軽にご相談ください。

執筆・監修

この記事は、年間相談実績700件以上の「住宅ローンの相談室 編集部」が執筆をしております。掲載している情報は、国土交通省・住宅金融支援機構などの公開情報をもとに、適切な編集を行っております。

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