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住宅ローンに奨学金は影響する?申告しないリスク・審査対策・借入可能額への影響を解説

奨学金のアイキャッチ

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金を利用した学生は、平成29年度から令和6年度までの8年間で、給付奨学金を受給した学生数は延べ81万人にのぼります。そのため、奨学金を返済しながら住宅購入を検討する方も珍しくありません。とはいえ、「住宅ローンは組めるのだろうか」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

結論からいうと、奨学金が残っていても住宅ローンを組むことは十分可能です。ただし、住宅ローン審査では奨学金も借入の一種として確認されるため、返済額や返済状況によっては借入可能額に影響する場合があります。特に延滞履歴がある場合は注意が必要です。

そこでこの記事では、住宅ローン審査における奨学金の扱い、借入可能額への影響、申告しないリスク、審査に通りやすくする方法までわかりやすく解説します。

結論|奨学金があっても住宅ローンは組める(申告は必要)

日本学生支援機構(JASSO)奨学金を返済中だと、「住宅ローンは組めないのでは」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

ですが実際には、奨学金が残っていることだけを理由に住宅ローン審査へ落ちるケースは多くありません。奨学金を返済しながら住宅ローンを利用している方もいます。

まずは結論を整理すると、次のとおりです。

  • 奨学金で住宅ローン審査に落ちることは少ない
  • 住宅ローン審査では奨学金も確認対象になる
  • 審査結果は返済負担や信用情報によって変わる
  • 延滞履歴がある場合は注意が必要
  • 事前準備によって通過できる可能性は高められる

つまり、「奨学金があるから住宅ローンは無理」と考える必要はありません。ただし、借入額や返済状況によっては審査結果に影響することがあります。

これから住宅ローンを組んでマイホームを手に入れたい方は、影響するポイントや借入額への影響などを抑えておくと安心です。

奨学金が住宅ローン審査に影響する3つのポイント

奨学金があるからといって住宅ローン審査に落ちるわけではありません。しかし、金融機関は奨学金に関する以下のポイントを確認しています。

  • 毎月の返済負担
  • 申告内容
  • 返済実績

ここを理解しておくと、自分がどの程度審査へ影響するのか判断しやすくなります。

奨学金で返済負担率が上がり・借入可能額が下がることがある

奨学金を返済中の場合、住宅ローンで借りられる金額が少なくなることがあります。これは、住宅ローン審査で奨学金の返済額も考慮されるためです。

住宅ローン審査では、年収に対する年間返済額の割合である「返済負担率」が確認されます。

たとえば、ある金融機関が返済負担率を30%までとしている場合、年収400万円の方なら年間120万円までが返済額の目安になります。このとき、毎月2万円の奨学金を返済している場合だと年間24万円がすでに使われている状態だとしたら、住宅ローンに充てられる返済額は年間96万円(120万円-24万円)程度となり、借入可能額もその分少なくなります。

※住宅金融支援機構(フラット35)では、総返済負担率の基準として、年収400万円未満は30%以下、年収400万円以上は35%以下を定めています。(出典:住宅金融支援機構「フラット35 ご利用条件」

奨学金があるだけで住宅ローン審査に不利になるわけではありません。しかし、毎月の返済額が大きいほど住宅ローンに回せる余力は小さくなります。その結果、ほしい家を諦める必要が出てくる場合もあります。

実際にどの程度借入可能額へ影響するのかは年収によって異なるため、次の章「奨学金があると住宅ローンの借入額はどれくらい変わる?」で具体例を見ていきましょう。

奨学金は申告が必要になる

住宅ローンの申込時には、奨学金も含めた借入状況を申告するのが一般的です。金融機関によっては以下の書類提出を求められることがあります。

  • 奨学金の返還予定表
  • 残高証明書
  • 返済口座の通帳コピー

「教育目的の借入だから申告しなくてもよいのでは」と考える方もいますが、奨学金を含めずに申し込んで、後から未申告が判明すると審査に悪影響を与える可能性があります。

しっかり申告していれば借り入れできた住宅ローンが、未申告により借入できなくなる場合もあるため、個人で住宅ローンに申し込むのが不安な方は、事前に住宅ローンのプロに相談して、審査を通過しやすくするのがおすすめです。

延滞・滞納があると審査は厳しくなる

住宅ローン審査で特に注意したいのが、奨学金の延滞や滞納履歴です。奨学金の残高があっても問題なく審査に通るケースはありますが、返済の遅れがある場合は審査が厳しくなる可能性があります。

たとえば、日本学生支援機構(JASSO)では、奨学金の返還を3か月以上延滞した場合、個人信用情報機関への登録対象になると案内しています。また、登録された情報によって住宅ローンなどの各種ローンが組めなくなる場合があることも明記されています。

(出典:日本学生支援機構(JASSO)「個人信用情報機関への個人情報・個人信用情報の登録」

このような理由から、住宅ローン審査の際には、金融機関が申込者の信用情報を確認します。過去に奨学金の返済を長期間滞納していた場合は審査に影響するため、まずは奨学金の返済状況を確認しておきましょう。


「自分の場合はどの程度影響するのかわからない」「延滞履歴が審査に影響するか不安」という方は、住宅ローンへ申し込む前に「住宅ローンの相談室」を活用してみるのもおすすめです。事前に借入可能額や審査上の注意点を把握しておくことで、無理のない資金計画を立てやすくなります。

【東京・神奈川・千葉・埼玉エリア対応】

【具体例】奨学金があると住宅ローンの借入額はどれくらい変わる?

奨学金が住宅ローンへどの程度影響するのかは、年収や返済額によって異なります。ただし、「毎月数万円の奨学金返済だから大した影響はないだろう」と考えていると、想像以上に借入可能額が変わることもあります。

ここでは、毎月2万円の奨学金を返済しているケースを例に、借入額の違いを見てみましょう。

年収500万円の場合

年収500万円で金融機関の返済負担率の上限が30%だった場合、年間150万円までが返済額の目安になります。もし35年間この返済額を維持した場合、返済総額の目安は5,250万円になります。

このとき、毎月2万円の奨学金を返済している場合は年間24万円がすでに使われている状態です。そのため、住宅ローンに充てられる返済額は年間126万円程度(150万円-24万円)になります。つまり、35年ローンの返済総額は4,410万円(利息を含む)までとなる計算です。

項目奨学金なし奨学金あり(月2万円)
年収500万円500万円
返済負担率(例)30%30%
年間返済可能額150万円150万円
奨学金返済額0円24万円
住宅ローンに使える返済額150万円126万円
35年間で返済できる総額5,250万円4,410万円

※奨学金と住宅ローンの完済日が同じだった場合を想定

年間24万円の差は35年間で考えると840万円分の返済余力に相当します。このように、奨学金が希望する物件価格や借入可能額に影響することがあります。

年収700万円の場合

前述した年収500万円と同様に計算すると、下表のようになります。

項目奨学金なし奨学金あり(月2万円)
年収700万円700万円
返済負担率上限30%30%
年間返済可能額210万円210万円
奨学金返済額0円24万円
住宅ローンに使える返済額210万円186万円
35年間で返済できる総額7,350万円6,510万円

※奨学金と住宅ローンの完済日が同じだった場合を想定

【自分の年収で借りられる額を知りたい方はこちら】
家を買う年収はどれくらいあるといい?

奨学金よりほかの借金のほうが影響するケースもある

奨学金は住宅ローンの審査に影響する要素のひとつですが、それ以上に、以下のような借金・債務のほうが審査リスクを高めやすくなるのが特徴です。

  • 車のローン
  • カードローン
  • リボ払い

たとえば、毎月2万円の奨学金を返済している方よりも、毎月5万円の車ローンを返済している方のほうが返済負担率は高くなります。また、カードローンやリボ払いは金融機関から慎重に見られる傾向があります。

そのため、「奨学金の返済だけ」の方であれば、住宅ローンを利用できる可能性は十分あります。一方で、奨学金以外にも借入がある場合は、想定より借入可能額が少なくなったり、審査へ影響したりすることがあります。

【借金の種類ごとの住宅ローンへの影響を知りたい方はこちら】
住宅ローン審査に影響する借金の種類一覧

少しでも不安要素がある方は、まず住宅ローンへ申し込む前に相談しておくと安心です。以下のフロチャートで、相談すべきかが判断できます。

住宅ローン相談が必要か判断するフローチャート

【スタート】

奨学金を返済中?
├ YES
│ ↓
奨学金以外にも借入がある?
│ ├ YES → 住宅ローン相談がおすすめ
│ └ NO
│ ↓
過去5年以内に返済の遅れがある?
│ ├ YES → 住宅ローン相談がおすすめ
│ └ NO
│ ↓
希望する借入額が年収の7倍以上?
│ ├ YES → 住宅ローン相談がおすすめ
│ └ NO → まずは事前審査へ
NO

車ローン・カードローン・リボ払いなどの借金がある?
├ YES → 住宅ローン相談がおすすめ
└ NO → まずは事前審査へ

住宅ローン審査は金融機関によって基準が異なります。そのため、「自分は難しそう」と思っていても借入できるケースがあります。反対に、問題ないと思っていた借入が審査へ影響することもあります。

少しでも不安がある方は、申し込み前に住宅ローンの相談窓口を活用し、自分が借りられる金額や審査上の注意点を確認しておきましょう。

【東京・神奈川・千葉・埼玉エリア対応】

奨学金がある人が住宅ローン審査に通りやすくする方法

奨学金があるからといって、住宅ローンを諦める必要はありません。実際には、借入額や返済計画を見直すことで審査へ通りやすくなるケースもあります。

ここでは、住宅ローン審査で実践しやすい対策を紹介します。

借入希望額を下げる

借入額が大きすぎるなら、希望額を下げることで審査へ通りやすくなります。頭金を増やしたり、購入する物件価格を見直したりすることで返済負担率が下がり、金融機関からの評価も改善しやすくなります。

借入期間を延ばす

毎月の返済額が大きいなら、借入期間を延ばすことで審査へ通りやすくなる場合があります。35年ローンから40年ローンや50年ローンに変更することで、毎月の返済額を抑えられ、返済負担率の改善につながります。

【50年ローンに興味がある方はこちら】
50年ローンはやばい?

他のローンやリボ払いを整理する

車のローンやリボ払いがあるなら、住宅ローン申し込み前に整理することで審査へ通りやすくなります。特にカードローンやリボ払いは金融機関から慎重に見られるため、完済できるものは先に整理しておくのがおすすめです。

【奨学金以外にも複数の借入がある方はこちら】
多重債務でも住宅ローンは諦めなくていい|借金が複数ある人の現実と突破ルート

収入合算・ペアローンを検討する

共働き世帯なら、収入合算やペアローンを利用することで借入可能額を増やせる場合があります。単独では希望額に届かなくても、世帯収入で審査を受けることで選択肢が広がります。

【判断できない人向け】金融機関や相談サービスに相談する

自分で対策できない方はもちろん、審査へ通るか判断できない方は、住宅ローンの専門家へ相談するのがおすすめです。金融機関ごとに審査基準は異なるため、奨学金や他の借入があっても利用できる住宅ローンを提案してもらえる場合があります。

奨学金を含む住宅ローン審査でよくある失敗ケース

住宅ローン審査では、奨学金そのものよりも「申告漏れ」や「借入状況の見落とし」が原因で失敗するケースが少なくありません。ここでは、実際によくある失敗例と事前に確認しておきたいポイントを紹介します。

奨学金を申告しなかった

「奨学金は住宅ローンの審査に関係ない」と思い込んで申告をしないと、後から未申告が判明して審査へ悪影響を与えることがあります。

金融機関は信用情報や提出書類から借入状況を確認するため、意図的ではなくても「申告内容に不備がある」と判断される可能性があります。その結果、本来であれば借入できた住宅ローンが否決になったり、追加書類の提出を求められたりすることがあるので注意してください。

申し込み前に奨学金の残高や返済額を確認し、正しく申告するようにしましょう。

配偶者の奨学金や借入を見落としていた

収入合算やペアローンを利用する場合、配偶者の奨学金や借入を確認していないと、想定より借入可能額が少なくなることがあります。

本人だけ確認して安心していたものの、配偶者の借入が審査へ影響するケースは珍しくありません。その結果、希望していた物件価格に届かなかったり、資金計画の見直しが必要になったりすることがあります。

ペアローンとして住宅ローンを検討する際は、夫婦それぞれの借入状況を事前に整理しておきましょう。

【配偶者や家族の借金が住宅ローンに影響するか知りたい方はこちら】
住宅ローン審査で家族の借金は影響する?通る条件と落ちるケースを完全解説

奨学金より車ローンが問題だった

奨学金以外に、車ローンやカードローンの返済がある場合には、借金の返済額が返済負担率を圧迫し、希望する借入額を借りられないケースもあります。

その結果、住宅ローンの借入可能額が想定より少なくなったり、審査が厳しくなったりすることがあります。奨学金だけで判断せず、車ローンやリボ払いを含めた借入全体を確認したうえで申し込みを進めるようにしましょう。

【車ローンがある方はこちら】
車ローンがあっても住宅ローンは組める?

奨学金がある人こそ住宅ローン相談を利用したほうがよい理由

奨学金がある状態で住宅ローンを検討している場合は、自己判断で申し込むよりも事前に相談したほうが有利になるケースがあります。金融機関ごとに審査基準が異なるため、自分に合った住宅ローンを選ぶことが大切です。

以下より、住宅ローン相談を利用したほうがよい理由を紹介します。

金融機関によって審査基準が異なる

住宅ローンの審査基準は金融機関ごとに異なります。そのため、ある銀行では希望額に届かなかった場合でも、別の銀行では借入できるケースがあります。

特に奨学金や車ローンなどの借入がある場合は、金融機関によって評価が変わることもあります。1社だけで判断せず、複数の選択肢を比較できる住宅ローン相談サービスなどで、安心して審査を通過できる住宅ローンを見つけることが大切です。

奨学金があっても通る金融機関を探せる

奨学金を返済しているからといって、すべての住宅ローン審査が厳しくなるわけではありません。借入額や返済状況によっては問題なく利用できる金融機関もあります。

住宅ローン相談を利用すれば、自分の状況でも申し込みやすい金融機関を紹介してもらえます。自己判断による審査落ちのリスクを減らしやすくなるのがメリットです。

借入可能額を事前に把握できる

住宅ローン相談を利用すると、現在の年収や借入状況をもとに借入可能額の目安を把握できます。

たとえば、「希望する物件を購入できるのか」「頭金はどれくらい必要なのか」といった資金計画も立てやすくなるため、住宅探しをスムーズに進めやすくなるのが魅力です。

特に、借入状況によっては審査結果や借入可能額が大きく変わることもあります。自分では審査を通過できるか判断できないため、まずは現況で住宅ローン審査に通るのか、いくら借りられるのかを確認してみましょう。

【相談先を比較したい方はこちら】
住宅ローン相談窓口おすすめ6選

【東京・神奈川・千葉・埼玉エリア対応】

住宅ローンと奨学金についてよくある質問【FAQ】

住宅ローンを組んだら奨学金はバレますか?

奨学金は金融機関に把握される可能性があります。住宅ローン審査では信用情報や提出書類を確認するため、奨学金を申告していなくても判明するケースがあります。未申告は審査に悪影響を与える可能性があるため、正しく申告しましょう。

奨学金の申告を忘れた場合はどうすればいいですか?

申告を忘れた場合は、できるだけ早く金融機関へ連絡しましょう。意図的な隠蔽ではなくても、後から判明すると審査に影響する可能性があります。気付いた時点で正しい情報を伝えることが大切です。

親が返済している奨学金は住宅ローン審査に影響しますか?

基本的に親名義の奨学金や教育ローンは影響しません。住宅ローン審査では申込者本人や収入合算者の借入状況が確認されます。ただし、親の借入を返済している場合などは家計状況として確認されることがあります。

【家族の借金が住宅ローンに影響するか気になる方はこちら】
住宅ローン審査で家族の借金は影響する?

奨学金は完済してから申し込んだほうがいいですか?

必ずしも完済を待つ必要はありません。奨学金を返済中でも住宅ローンを利用している方は多くいます。返済額が少ない場合は影響が限定的なこともあるため、まずは借入可能額を確認してみるのがおすすめです。

奨学金に関連する住宅ローンの必要書類は何ですか?

金融機関によって異なりますが、奨学金の返済予定表や残高証明書、口座引落履歴などを求められることがあります。奨学金の残高や返済状況は、JASSOの「スカラネット・パーソナル」から確認できます。申し込み前に返還情報を確認し、必要書類を準備しておくと手続きがスムーズです。

まとめ|奨学金があっても住宅ローンは組めるが、申告と返済状況の確認が重要

奨学金を返済中だからといって、住宅ローンを諦める必要はありません。実際には、奨学金の残高そのものではなく、毎月の返済額や返済状況、他の借入状況などを総合的に見て審査が行われるため、問題なく返済できている方なら、審査に通る可能性も高いと言えます。

一方で、奨学金の未申告や延滞履歴は審査へ悪影響を与える可能性があります。また、車ローンやカードローンなど、奨学金以外の借入が思わぬ審査リスクになるケースも少なくありません。

そのため、住宅ローンを検討している方は、まず以下の3点を確認してみてください。

  • 奨学金の残高と毎月の返済額
  • 延滞や滞納履歴の有無
  • 奨学金以外の借入状況

これらを整理したうえで、自分がいくら借りられるのか、希望する物件を購入できるのかを確認することが大切です。

特に、「奨学金以外にも借入がある」「希望額を借りられるか不安」「過去に返済が遅れたことがある」という方は、住宅ローンへ申し込む前に相談しておくことで失敗を防ぎやすくなります。まずは現在の状況で住宅ローン審査に通るのか、借入可能額はどれくらいなのかを確認してみましょう。

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